税理士 紹介 HOME - 印紙税について
印紙税は、印紙税法で定められた課税文書と呼ばれる文書に課される税金で、自らが収人印紙を購人して必要書類に貼付して消印する、という方法により納付します。これを忘れると脱税となり、本来の金額にその2倍相当額の「過怠税」というペナルティがつき、あわせて3倍の負担が科せられてしまいますので、十分な注意が必要です。 納税義務者は、課税文書の作成者です。なお、例えば契約書のように2人以上が共同して作成した課税文書に対する印紙税については、その2人以上の者が連帯納税義務を負うこととされています。
課税文書とは、次の三つのすべてに当てはまる文書をいいます。
◆印紙税法別表第一(課税物件表)に掲名されている文書により証明されるべき
事項(課税事項)が記載されていること。
◆当事者の間において課税事項を証明する目的で作成された文書であること。
◆印紙税を課税しないこととされている非課税文書でないこと。
課税文書に該当するかどうかの判断は、文書に記載されている名称・呼称や文言によって形式的に行うのではなく、その文書に記載されている内容の実質的な意味を汲み取って行う必要があります。
例えば、文書に取引金額そのものの記載がなくても、文書に記載されている単価、数量、記号等により、当事者間において取引金額が計算できる場合は、それを記載金額とし、また、売掛金の請求書に「済」や「了」と表示してあり、その「済」や「了」の表示が売掛金を領収したことの当事者間の了解事項であれば、その文書は、売上代金の受領書(第17号の1文書)に該当することになります。
実際には、課税文書のうちで最も扱う頻度の高いものは、領収書でしょう。会社設立して商売を始めると、顧客から売上代金を受け取る際に領収書の発行を求められることがあります。領収書は、発行を義務づけられるものではありませんが、代金を受け取る以上これを拒むことは難しいでしょう。そして、ここで忘れてはならないのが収入印紙(印紙税)なのです。高額の買い物時の領収書に200円の印紙が貼られているのを見たことがある方も多いことと思います。
また、取引先との販売契約、不動産の売買契約など、ビジネスのさまざまな場面で会社が契約を締結することがありますが、これについても一定の場合に収入印紙を貼付することが義務づけられます。
ペナルティについては、200円の印紙を忘れたなら600円ということで、それだけなら大したことがないように思えるかもしれませんが、事業者が発行する領収書の枚数は膨大な数にのぼります。契約書や領収書は多くの人の目に触れる書類なので、脱税が発覚する可能性も高いのです。 どの書類にいくらの印紙が必要なのか、事前にしっかりチェックして貼付消印漏れがないよう十分配慮しなければなりません。
収入印紙は、購入して書類に貼付しただけでは納付したことにならず、これを消印する必要があることにご注意ください。契約書などの消印は、契約当事者が押印した印鑑を消印にも用いるケースが多いですが、契約印鑑と消印の印鑑が同一である必要はありません。作成者やその代理人、従業員等の印鑑であれば、どのようなものでも使用できます。
また、複数の人が関わる文書では、そのうちの誰か1人が消印すればよく、全員の押印をする必要はありません。消印は切手と同じく再使用を防止するためのものなので、ある程度気軽に考えても大丈夫です。
なお、収入印紙の貼付の有無は契約の効力そのものには影響しません。したがって印紙のない契約書でも、契約の効力を心配する必要はありません。また、契約書を複数部数作成した場合には、そのすべてに所定の印紙を貼付することが必要です。一般的な商慣習としては、契約の当事者の人数分だけ契約書を作成し、自らが保管する契約書には自らの負担で収入印紙を貼付します。
| 文書の種類 | 記載された契約金額 | 印紙税額 |
|---|---|---|
| 不動産売買契約書 営業譲渡契約書 金銭消費貸借 契約書 運送契約書 | 100万円超 500万円以下 | 2000円 |
| 500万円超 1000万円以下 | 1万円 | |
| 1000万円超 5000万円以下 | 2万円 | |
| 5000万円超 1億円以下 | 6万円 | |
| 1億円超 5億円以下 | 10万円 | |
| 以下略 | ||
| 工事請負契約書 | 1万円以上 100万円以下 | 200円 |
| 100万円超 200万円以下 | 400円 | |
| 200万円超 300万円以下 | 1000円 | |
| 300万円超 500万円以下 | 2000円 | |
| 500万円超 1000万円以下 | 1万円 | |
| 1000万円超 5000万円以下 | 2万円 | |
| 5000万円超 1億円以下 | 6万円 | |
| 1億円超 5億円以下 | 10万円 | |
| 以下略 | ||
| 約束手形 為替手形 | 10万円以上 100万円以下 | 200円 |
| 100万円超 200万円以下 | 400円 | |
| 200万円超 300万円以下 | 600円 | |
| 300万円超 500万円以下 | 1000円 | |
| 500万円超 1000万円以下 | 2000円 | |
| 1000万円超 2000万円以下 | 4000円 | |
| 以下略 | ||
| 定款 | 4万円 | |
| 継続的手続きの 基本となる契約書 | 4000円 | |
| 売上代金の受取書 (いわゆる領収書) | 3万円以上 100万円以下 | 200円 |
| 100万円超 200万円以下 | 400円 | |
| 200万円超 300万円以下 | 600円 | |
| 300万円超 500万円以下 | 1000円 | |
| 500万円超 1000万円以下 | 2000円 | |
| 以下略 | ||
領収書への収入印紙は、次のような場合には貼付する必要がありません。
◆クレジットカードで支払いを受けたときの領収書
領収書への収入印紙の貼付が義務づけられるのは、現金等を受領したときに限られているので、現金のやりとりがないクレジットカードでの販売に印紙の貼付は必要ありません。この場合、領収書のただし書きに「クレジットカード利用」等の記載をしておかなければなりません。
固定資産税は、土地や建物、償却資産といった固定資産を保有している人に課税される地方税です。毎年1月1日現在の所有者に対し、同日の評価額に1.4%の税率を乗じた金額として課税されます。したがって、年の中途で土地や建物を取得しても、その年は固定資産税の課税はありません。
課税対象は土地・家屋・有形償却資産です。このうち土地と家屋については、課税団体である市区町村が登記簿等で実態を把握することができるのに対し、償却資産については登記等により把握できないため、申告によって償却資産を把握し課税をする方式を取っています。自己所有ではない建物内に行なった造作については、地方税法第343条第9項の規定を適用することを条例で規定している団体に限り償却資産として申告をする必要があります。ちなみに東京23区内では、都税として課税されています。
つまり、土地と建物は原則として法務局に登記されているので、課税する市町村役場からはその登記情報等に基づき、所有者を特定して納税通知書が送られてきます。すなわち固定資産税は、法人税などと異なり、納税者が自分で納税額を計算するのではなく、課税する役所が評価額を決めて税額まで決定する「賦課課税」の方式をとっているのです。
したがって、固定資産税は、届いた納付書に従って納付するだけで済むのですが、償却資産だけは申告手続きが必要となります。償却資産とは、機械や器具備品などの事業に用いる減価償却資産のことで、これらは登記されないため、事業者自らが所有する資産の内容を申告しなければならないのです。
償却資産の申告は、毎年1月1日現在の状況により、1月31日までに行なうこととされています。なお、納付する固定資産税は、印紙税とともに、その法人の所得の計算上損金の額に算入することが認められています。
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